コラム

2023 年 版

withコロナの旅

 2020年から始まった新型コロナウイルスの感染拡大で、外出する事すらためらわれましたが、感染防止対策の普及・ワクチン接種の実施・ウイルスのタイプが変化、そして何よりもひとりひとりの意識も変わったことで外出や旅行をする機会が増えてきました。今回は、【withコロナ】に向けての新たな注意点や旅のエピソードをご紹介します。

著者:大村利佳
イラスト:石井陽子

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★感染拡大をくり返す中、感染対策はどう変わったか

★感染拡大をくり返す中、感染対策はどう変わったか

 旅館やホテルなどの宿泊施設も当初は手探り状態だった感染対策ですが、【withコロナ】に向け、宿泊施設における新型コロナウイルス対応ガイドラインもでき、しっかりと対策が行われています。自動チェックイン機やモバイル端末によるプリチェックイン、スマートキーの導入、電子マネーやキャッシュレス決済、カード類や現金の受け渡し時のコイントレーの活用などがあります。また、共同浴場では入場人数の制限や予約制にしたり、浴室内の混雑状況を公開しているところもあります。食事の提供では、同食人数や時間の制限、アクリル板の設置、真正面に座らないような座席の配置、大皿料理や大鍋ではなく個別盛りでの提供など、様々な配慮をするようになりました。食事開始までのマスク着用、食後の速やかなマスク着用のお声がけもお宿の大切な役目となっています。また従業員の感染予防と衛生管理などお宿の努力があるからこそ、私達も安心して旅行ができるようになってきたと思います。

★withコロナの旅の新たな注意点

★withコロナの旅の新たな注意点

 私達の旅行も、感染を避けるためのマイカー利用から、飛行機や列車を利用する機会も増えてきましたので、改めて注意点を考えてみましょう。

 飛行機を利用する場合、空港の検査場などの混雑を予想して、時間に余裕を持って行動するようにしたいですね。待合所は感染予防のため座席数が減っていることが多いので、体調や体力に自信のない方は気を付けて下さい。新幹線などの座席は向かい合わせにせず車内でのおしゃべりは控えめに。そして人混みは避け、すいている時期・時間帯・場所を選びましょう。宿泊施設ではワクチン接種証明書が必要な場合もあるので、あらかじめスマホで写真を撮っておくと安心です。また、お宿に着いてからも、手指の消毒、共同浴場では黙浴、休憩室などではマスクを着用し会話は控えめに、おしゃべりはお部屋でゆっくりと、マナーを守って安心安全で快適な時間を過ごしたいですね。

 コロナ慣れで少しずつ気持ちが緩んできている傾向もありますが、マスクは屋外では外しても、面と向かって長時間の会話をしない、体調が少しでも悪いと感じた時は無理をしないなど、基本的な感染対策を忘れないようにしたいです。

旅のちょっとしたエピソードを紹介①

旅のちょっとしたエピソードを紹介①

●ホテルステイで朝のビュッフェを楽しみにしていましたが、残念なことにコロナ対策のため、お部屋に朝食BOX が届きました。しかし、ふたを開けてみると彩りも華やかでとてもおいしそう!思わず写真を撮ってSNSに投稿したくなるくらいワクワクしました。お部屋でゆったりと優雅に朝の時間を楽しむことができ、旅の大切な思い出になりました。そして何よりもホテルの心配りに感謝しました。

旅のちょっとしたエピソードを紹介②

旅のちょっとしたエピソードを紹介②

●温泉旅館に宿泊をしたとき、宿が公開している混雑状況を確認し、すている時間を選んで大浴場を利用しました。脱衣場や洗い場では間隔をあけて人のいない所を使い、露天風呂や広い湯舟でゆったりと久しぶりの温泉を満喫しました。ところが、いざお部屋に戻ろうと思った時、うっかりマスクをするのを忘れて大浴場に来てしまったことに気がつきとても焦りました。予備のマスクも携帯しておらず、タオルを口に当てエレベーターを使わずに階段を利用し、慌てて部屋に戻りました。マスクは目の着くところに出しておくか予備を準備しておかなければと思いました。

★安心して旅を楽しむために

★安心して旅を楽しむために

 旅に出る前に、心配であれば自主的に抗原検査やPCR検査を受けてみてはどうでしょうか?また、あらかじめ旅先の感染状況や自治体の発熱時の相談窓口の連絡先を調べておくことも大切です。自治体にもよりますが旅行者専用ダイヤルなどを設置しているところもあります。もしもの時の為に、体温計や冷却シート、お持ちであればパルスオキシメーターを持参するのも良いでしょう。また使い慣れている解熱剤や手に入るのであれば抗原検査キットなど、旅先で発熱した時に慌てないように準備しておくと安心ですね。

 もちろんコロナ禍では、検温・消毒・体調チェックと言った基本的なことは忘れないようにしたいですね。旅の荷物は軽くしたいものですが、大切なものは忘れずに!服用しているお薬は少し多めに持参、健康保険証やお薬手帳も忘れずに。お薬手帳はスマホのアプリも便利です。

 まだまだコロナ禍は続きそうですが、気持ちも体もリフレッシュさせるためにコロナとうまく付き合いながら  体調優先で素敵な旅を楽しんでいきたいですね。

著者プロフィール

大村利佳

乳がんサバイバー
キャンサー・ソリューションズ株式会社勤務

withコロナの旅

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※本コラムコーナーでは「ピンクリボンのお宿」冊子に過去掲載したコラムを再編集し、ご紹介しています。
※無断転載禁止

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